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「忌中」と「喪中」のちがい

2021-01-19
あけましておめでとうございます。
今年もコラムをがんばって書いていきますので、宜しくお願い申し上げます。

さて今回の題材ですが

「忌中」と「喪中」のちがいです。
ご存じの方も多いでしょうが、2021年初のコラムとして書いていきたいと思います。

まず、基本的な考えとしては、人が亡くなってから49日間の事を「忌中」
人が亡くなってから1年間を「喪中」といいます。

本来の意味で考えると「忌中」とは、故人が無事に極楽浄土へ赴けるように、遺族が故人へ、供物や花を供え、祈りを捧げる期間の事です。昔から日本では、「死」を穢れ疎ましく思われてきました。 その穢れを他者に移してはいけないと考え、慶事やお祭りなどの参加を避けるなどして、他者との接触を避け、身を慎まなければならないと言われていました。
食事の際も制限があり精進料理以外口にするのも許されない期間でした。

かつては、忌中の期間は喪服を身に付け、家の門戸を閉ざし、完全に外部との接触を断つ他、酒や肉も絶ち精進料理を食べて過ごしました。しかし現代社会でそのように行うのは非常に難しく、実際そのように過ごす方は稀なので、葬儀後に刺身などを取り精進落しとして、葬儀後は普段の生活を送れるようにしたのだと思います。

そして「喪中」とは明治時代に政府から出された太政官布告の「服忌令」というのが起源とされます。
昭和の初期に廃令となりましたが、簡単に言うと穢れを他者に移さずに家で慎みを以って過ごす期間というのがあったようです。その人から見ての続柄に依って期間が違った様です。その名残と考えられますが、現在でも「喪中」の期間は慎む事が多いとされます。

個人的な意見としては、喪に服すのは必然ではあるとは思いますが、家族や親族の慶事などは無理に避けず、慶事は慶事として行っても良いんじゃないかなと思います。
昔の方の考えを否定するわけではありませんが、
家族の一員が亡くなったとしても、家族は家族です。亡くなっても喜びを共有しても良いのでは?

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